思いも寄らぬことⅠ

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 実は結構なシスコン。私に対してお姉ちゃんは昔から過保護。  そしてすごく優しい。  かわいがってくれるから、当時も亮ちゃんのこと言い出せなかった。  大好きなお姉ちゃんをがっかりさせたくなかった。  要は亮ちゃんより、お姉ちゃんの方が当時は大事だったんだろうな。  今思えば。  「雫ちょっといい?ふたりで話したい」  夕飯後、私の部屋にふたりで上がる。  「亮ちゃんと大人の付き合いしている?」  やだ、突然なに?  赤くなって下を向いていると、お姉ちゃんが言った。  「突然だけど、アレちゃんと来てる?」  「え?」  「月のもの。生理」  言われてみればそうだった。  ここのところ、具合が悪くて精神的なものもあるからそのせいかと思ってたけど、確かに一ヶ月以上来てないかもしれない。  「お母さんから、雫の状態を見ていて相談されたの。実はね、私五ヶ月入った所なんだ。今日はお父さんに報告しに来たの。お母さんには分かったときに伝えたんだけど、何かあるといけないからお父さんにはもう少ししてから言おうと思って、ごめん、雫にも黙ってた」  「おめでとう、お姉ちゃん!良かったね」  お姉ちゃんの両手をつかんで振り回した。
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