病気の心配と小さな期待

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「あっ、そろそろ準備しなきゃ……」 少し気持ちを落ち着かせるように大きく深呼吸をする。 まだ胸はドキドキしたままだし、おでこには先生の唇の感触が残っている。 もう少しこの幸せな気持ちに浸っていたいけれど、のんびりしていたら先生が戻ってきてしまう。 これから3日間も先生と一緒に過ごせるのだ。 できるだけお洒落をして少しでも多く可愛いと思ってもらいたい。私は自分の部屋に戻り、メイクをしようとドレッサーの前に座った。 「えっ……、わたし、こんな顔で先生と朝ごはん食べてたの?」 目の前に映った自分の姿を見て呆然としてしまった。 昨日泣きすぎたせいで目は腫れているし、顔も浮腫んでいるのだ。 「こんなに目が腫れてるなんて……」 泣きそうになりながら、両手で頬を覆う。 そもそも今日の朝は寝坊してしまったのが原因なのもわかっているし、焦っていたのもあったけど、どうしてもっと自分の姿をきちんと確認しなかったのだろう。 こんな顔を先生に見せていたと思うと、ショックで落ち込んでしまう。 それに加えて──。 寝るときにブラジャーを外してしまったせいで、パジャマの上から下着を着けていないのが丸わかりなのだ。 そんなこと、今の今まですっかり忘れていた。 胸の膨らんだ部分が2つ尖っている。 「あー、もう! ほんとに最悪……」 先生がなんとなく視線を合わせづらそうにしていたのも、顔が赤かったのも、きっとこれが原因だ。 自分の家ということもあって、すっかり油断していた。 どんなに後悔して両手で顔を隠したところで、今さらもう遅い。穴があったら入りたいとはまさにこのことだ。 「あー、もうやだ! ほんとにやだ!」 私は大きな溜息を吐いてがっくりと肩を落としながら、シャワーを浴びるため浴室へと移動した。
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