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俺が、涼雅の推しになったのは、大学に入学してすぐの頃だった。
当時、高校三年生だった涼雅が出演していた深夜ドラマを観たのがきっかけだった。
眠れなくて、なんとなくつけたテレビに映っていた涼雅の演技に惹き込まれ、気がつけば彼が出演するテレビは全てチェックし、起用されたCMは録画し、表紙を飾った雑誌はコンプリートしていた。
昨年、映画に初出演した時には、舞台挨拶へ行く為にいくつも応募したのだが、全て撃沈。
その代わり、映画館に通いつめた。
推しは尊い。
尊いからこそ、推しなのだ。
それなのにだ。
まさか、涼雅が俺の弟になるなんて。
手が届いてしまうではないか。
俺は毎日頭を抱えている。
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