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涼雅が俺の手料理を食べている。
そんな光景、夢でも見たことがなかった。
涼雅と兄弟になって半年経つが、未だに、現実か、俺の妄想なのか分からなくなる。
「翔ちゃんって、料理上手だよね。」
俺は涼雅の言葉で我に返った。
「母親が仕事の時、よく作ってたからかな。」
俺は涼雅と向かい合って座った。
俺の作ったカレーライスを美味しそうに頬張る彼を俺はじっと眺めていた。
「翔ちゃん、食べないの?」
「あ、食べるよ。いただきます。」
つい、我を忘れて涼雅に見惚れてしまった。
俺は苦笑いを浮かべながら、その場を乗り切った。
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