推しが弟になりました。

3/7
前へ
/87ページ
次へ
涼雅が俺の手料理を食べている。 そんな光景、夢でも見たことがなかった。 涼雅と兄弟になって半年経つが、未だに、現実か、俺の妄想なのか分からなくなる。 「翔ちゃんって、料理上手だよね。」 俺は涼雅の言葉で我に返った。 「母親が仕事の時、よく作ってたからかな。」 俺は涼雅と向かい合って座った。 俺の作ったカレーライスを美味しそうに頬張る彼を俺はじっと眺めていた。 「翔ちゃん、食べないの?」 「あ、食べるよ。いただきます。」 つい、我を忘れて涼雅に見惚れてしまった。 俺は苦笑いを浮かべながら、その場を乗り切った。
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

396人が本棚に入れています
本棚に追加