殺し屋の恋模奇譚

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そんな事があり若い男も私服へと着替えてカフェで過ごしていた。お互いホットコーヒーを飲みながら会話が無く、先程から若い男はチラチラとどこかへ視線を向けていた。 コーヒーを飲みながらその視線の先を見れば、若い女性達がイチゴがふんだんに使われた大きめのパフェを美味しそうに食べている。 「食べれば良い」 「ふぇ!?いや、何を!?別に腹減ってないですし」 「パフェ…食べるといい」 俺がまたコーヒーに口をつければチラとメニュー表に視線を移したかと思えば手に取り、開いてパフェのページを見つめている。 フルーツパフェやチョコレートパフェ、他にもケーキなんかもありとても悩んでいるようだ。そんなに悩むなら全部頼んでしまえばいいのに。 「お、男がこんなの好きって引かない?」 「誰が何を好こうと個人の自由。興味無い」 「じゃ、じゃあ俺もイチゴパフェ頼んで…良い?」 「好きにするといい。夜まではまだまだ時間がある」 俺の言葉で嬉しそうに店員を呼んでプリンアラモードと特大イチゴパフェにミルクレープ、更にはフルーツタルトにホイップたっぷりのパンケーキを頼んで卓上はスイーツパラダイスと化した。 幸せそうに頬張るのを見ながら、あの体のどこにこれだけ入るのか疑問に思ってしまう。
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