あなたに会いたい

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30分ほど待っただろうか。 マンション脇にタクシーが止まって 中から航が出てきた。 マンションに入って来た航に駆け寄った。 「わっ また来ちゃったんだ」 少しうんざりしたような顔になる。 「今日、僕、結構疲れてるから。 寒いし とりあえず入ってよ」 航が暗証番号を押し ガラスドアが開くと 私と航はエントランスに入って行った。 部屋に入ると 航はソファに鍵とバックを放り投げて ルームウエアーに着替えた。 「どうせ、最終で来たんだろ? 始発の時間までいていいよ。 好きにしてて」 航はベットに潜り込んだ。 私はまだ 会ってから一言も話してないのに。 航はベットで私に背を向けて寝ている。 私はどうすればいい? 航は疲れている。 私がここにいては迷惑になる… わかっていても帰りたくなかった。 しばらくソファに横になってじっとしていると じきに航の寝息が聞こえてきた。
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