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真っ赤になった梶は熱い息を吐いて、まるでイキそうになったみたいにビクビクと腰を揺らした。
「まっ、待ってくれ。未春と触れ合うの……久しぶりだから、やばい……匂いが……興奮して頭がおかしく……」
「興奮してるのか。可愛いな」
「くっ……未春っ」
涙目できっと睨まれたが、もう本当に可愛いとしか思えなかった。
下剋上してやった気分だったが、しかしここは、ちゃんと話してもらわなければいけない。
佐倉は梶のシャツの胸元をぎゅっと掴んだ。
「何を聞いても受け止めるからさ。早く話せよな」
もっと赤くなった梶は目を泳がせた後、覚悟を決めたみたいに息を吐いて佐倉の腕を掴んだ。
「こっちだ……見せるから」
そう言って梶に引かれて連れてこられたのは、リビングを出て廊下の突き当たりにある部屋だった。
漆黒の扉を開けると、そこに見えた光景に佐倉は思わず息を呑んだ。
「こ……これは………」
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