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そこまで言うと、パーカーは腕を組んで考え込むような仕草を見せた。
「また保険か、人工培養臓器に電脳のバックアップもやってて懐がね。まあ、検討してみますよ。資料もらえる?」
それを聞いた瞬間、これで一件契約が取れるかもしれないという期待が胸を過った。
「はい、是非ご検討をお願いいたします」
言いながら、さっきダウンロードした説明用資料をパーカーの電脳内アカウント宛てに送付した。
「ああ、これね」
どうやらパーカーの電脳に届いたらしい。身体はコーヒーを飲む動作をしているが、きっと光学式義眼で説明用資料を見てくれているのだろう。
「じゃあ、今日のところはこれで」
そう言ってパーカーが立ち上がった。
「では、後日また連絡いたします。よろしくお願いいたします」
言いながらきっちり頭を下げた。
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