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制限時間はそのまま終了した。
『追放する人を一人選んでください』
みんなでスマホを回し、一人一人投票していく。
『追放される人が決まりました』
満場一致で、小野田くんだった。
「何でだよ!!」
「どう見たって人狼顔だからだよ!」
「顔で判断するな!」
『ゲーム続行です』
「ほら見ろ! 俺が人狼だったら市民の勝利になってたはずなのに、ゲームが続いてるってことはお前らの中にまだ人狼がいるってことなんだよ!」
「いや、危険度は人狼より小野田くんの方が上だから」
人狼にある意味で勝った男、小野田くん。危険度MAXのため追放。
プレイヤーは残り四人。
『夜になりました。行動してください』
夜になると人狼の人は誰かを殺し、預言者は占いで誰か一人を占い、役職を見る。
『朝になりました。昨夜の犠牲者を発表します』
ごくっと息を呑む沢田くん。狙われたのは多分預言者だと思うから、沢田くんが緊張するのも無理はない。
『殺されたのは……このプレーヤーです』
画面に映し出された犠牲者はなんと──椎名くんだった。
「なんで俺なんだよ!!」
椎名くんはブチギレる。沢田くんはホッとした表情を見せるかと思いきや、ますます緊張したような顔をした。
この表情は一体?
人狼は誰なの?
もしかして……実は沢田くんが人狼で、預言者って言ったのは嘘で、本物の預言者は椎名くんだったから、椎名くんが殺された?
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