あとで

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あとで

「ごっ、ご飯は?」 「こっちを先にすることにした」  そう言って腕で私を囲みこむように上から覆い被さり、激しく貪るようにキスをする。  口内を深く深く侵入する舌に翻弄されて、あっという間に私の身体がカイさんを受け入れる。  私の脚の間に身体を捩じ込み、カイさんの大きな掌が、膝裏から腿裏を、そしてお尻まで何度も往復して撫で上げる。ストッキングの上から指でやわやわと揉み上げる手つきに、久し振りに感じる快感を逃したくて身体を捩っても、押さえつけるようにやんわり体重をかけられ動けない。 「……もも、舌出して」  翻弄されてぼんやりする頭で、言われるままに口を開いて舌を出すと、ちゅうっと吸い付いてじゅぽじゅぽと卑猥な音を立てられた。  恥ずかしさに頭に血が上る。 「んんっ、…あっ」  するりとストッキングを脱がされた素足の感覚が気持ちいい。冷たいシーツが火照った身体を冷やす。 「ぁっ、カ、カイさん、私お風呂入ってな…っ」 「あとで…っ」  カイさんの荒い息が首にかかり、熱い唇が何度も首筋を往復してきつく吸われたのを感じる。カイさんの余裕のない愛撫が、私の真ん中にある何かを刺激する。  柔らかなニットを捲りあげられ、大きく胸を捏ねられて甘い声が上がる。久し振りに感じる快感が私を追い詰め、そしてカイさんも追い詰める。 「もも…っ、もも」  カイさんの手が私の胸を揉みし抱き、寄せた谷間に唇を這わせる。舌先で円を描くように刺激を与えられて思わずのけぞると、背中に手を回されてブラのホックを外された。急に自由になった胸がふわりと広がる感覚、そしてそれを掬うように揉みしだく手つき。  指先でカリカリと引っ掻くように頂を弄られ、摘ままれて、嬌声が押さえられない私はカイさんの頭を抱えるように抱き締めた。  カイさんはそのまま私の頂をパクリと口に含んで舌で激しく弾き、吸い付き、歯を立てる。  目の前に広がる真っ白な景色。チカチカと光る星。 「…っ、あぁっ…」 「もも…」    ぐったりと手足を投げ出してはくはくと息を求めていると、カイさんの手が羽でくすぐるように内腿を撫で、脚の付け根にそっと触れた。  イッたばかりの身体が大きく跳ねて、カイさんが宥めるように唇を食む。 「凄い…ぐちゃぐちゃだ、もも…気持ちいいな」 「あ、んんっ…や…」  長い指が脚の付け根をなぞり、掌で柔肉を覆いゆったりと動かす。イったばかりの身体はそれだけでビクビクと震え、カイさんを飲み込もうとするように蠢くのが分かった。 「は…っ、凄い、掌に吸い付くみたいだ」 「んぁっ、ヤダ…カイさ…」 「ヤダじゃない…ホラ、凄い溢れてる」
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