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東條「………ぅう………此処は、何処だ?」
意識を失っていた東條が起き上がると、見慣れない景色が広がっていた
黒い大地にいくつかの廃ビルの様な人工物
真紅の空には黒い雲が高速で左方向に移動する
遠くにはおびただしい数の人影が右の方に移動していた
東條「どうなってるんだ?此処は日本か?俺が眠っている間に何が!」
東條が混乱していると、右に移動していた人影の中に立ち止まる者が現れた
それらの人影は数秒間東條の方に体を向けて止まっていたが、やがてこちらに近付いて来た
東條(嫌な予感がする)
東條はその場から離れようとする
しかし、逃げようとも、脳から指示を出そうとも一向に体を動かせない
まるで金縛りにあったかの様に………
動けずにいる内に人影との距離は縮まり、その姿がよく見える様になった
首の無い者、首に縄で絞められた痕がある者、体中銃痕により穴だらけな者
皆が皆、白い肌をしており生気は感じられない
東條(生きた人間ではない、死者だ!)
東條がそう思った時、死者達が次々に口を開いた
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