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 その光景は俺の脳内にもまた、雷に打たれたかのような(ひらめ)きを喚起した。  一瞬で入口を塞いでしまった巨木の残骸を見ながら、しばらく呆気に取られる。  滅茶苦茶に吹き荒れる雨風、生き物の如く(うごめ)く山の中で行き着いた怪しい屋敷……。  ……俺はこの場所を、知っている?  再び雷鳴が響き渡った。
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