テス勉

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テス勉

「エーンエーン!テス勉やだよおおお!」 優くんが泣き真似をして顔を伏せる。 「別に留年してもいいなら、勉強しなくてもいいよ?」 「エーンエーン!奏くん意地悪だよお」 「おい矢野!英単語覚えられねえ!!」 もー。勉強する雰囲気じゃないよお 「英単語はもう覚えるしかないだろ」 「やってられっか!!」 今日はこんな感じで、僕の家で勉強会をしている。 優くんは隣の家(隣とは言ってもド田舎なのでまあまあ離れている)だが、和田くんは結構遠くから来ている。 だから、何としてもこの2人を進級させてあげないといけない。 「てかさ、お前ん家ってこんな山なん!?めっちゃ山じゃん!?」 「まあ、そうだね」 和田くんは、僕らよりも都会に住んでいるし、元々沖縄から引っ越してきたのだ。だから、ここの光景は慣れないのだろう。
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