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バレンタイン 1
クラスがざわつきはじめる。
僕は優くんの手を取って逃げた。
「ちょっと奏くん!?」
「行こ!」
2人で靴箱まで逃げると、優くんが息を切らしながら言った。
「ごめっ!あんな目立つことして…」
「気にしてないよ。てか、女子って?」
「ああ、そうそう!奏くん目当ての女子達がやばいんよ!」
ぼ、僕!?なんでまた…
「ねえ、毎年ああなの?」
「いやー、毎年気にしたこと無かったんだけど…人が多いから裏の門から帰ってた…」
「ちょっとおお!それ絶対奏くん待ちの女子郡じゃん!どうすんのさ〜」
「おい!」
いきなり大きな声が聞こえてビックリしたけど、そこには和田くんが立っていた。
「やべえぞ!お前目当ての女子で溢れてる!」
「それ今僕が言ったの!!」
段々靴箱に人が増えてきた。やばい
「まあ、安心しろよな!おれが荷車を借りてきてやるゼ!」
「に、荷車?」
「おう!だってあの量じゃ持って帰れねえだろ?」
和田くん、ちょー優しいじゃん。でも、荷車出動はやばくね?
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