友人

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友人

僕はバレーボール部に所属していた。うちのバレーボール部は毎年全国に行っていて、日々の練習はとても厳しいものだった。 だけど、部活では、顔の事を言われたことは一度もないし、チームの人たちも、協力し合える良い仲間だったから、僕にとってかけがえのない居場所だった。 「あと5周ー!!」 「はいっ!!」 グラウンドを20周走るのが日課だった。僕は体力にあまり自信がなく、運動も嫌いだったから、これはとても苦痛だった。あと何周とか数えていたら耐えられないから、ただひたすらに走った。 最近、秋が近づいてきたから、過ごしやすくなってきたな。 紅葉が赤くなってきた…綺麗だ。 走りながら、そんなことを考えていると、先輩が背中を優しく押してくれた。 あ、僕、いつの間にかスピードがかなり落ちていたんだ。 優しいな、先輩。僕はそれだけで、涙が出るほど嬉しかった。ただ、それを伝える術を知らなかった。
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