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なんの取り柄もない私は、とにかく、ただ特別になりたくて――憑き物探偵の助手になろうと決めた。
君は、不思議な現象に惑わされることなく、思いきり立ち向かっていくから。
そばにいると、たしかに惹かれていく自分がいたんだ。
日陰者の僕は、特別な君と、ずっと繋がっていたくて――憑き物探偵とやらになることにした。
君は、不思議な現象が怖いくせに、僕を信じてついてきてくれるから。
意気地無しな僕は、たしかに変わっていったんだ。
だけどね、結局、本当に勇気が出たのは……君が大変なことになってしまってからだったよ。
今から思い返しても、情けなくてしょうがなかったと思う。
そう。きっかけは些細なことだったんだ――。
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