第三章:猫と犬と恋わずらい

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「私、ぜーったいに! 螢川くんに恥じないよう、憑き物探偵の助手頑張るね!!」  ――ズコーッ、と人生で初めて肩を地面にぶつけたのだった。  ……まぁ、そうだな。  僕は、ずれたメガネを正しながら思う。  本物の憑き物に出会った訳だし、僕も、一概にホラ吹き少年とは言えなくなってしまった。  これからも、もしかしたら――いや、きっと近いうちに、彼女や僕、あるいは身近な誰かが、不思議な現象に惑わされてしまうのだろう。その時は、二人――と一匹で、堂々と立ち向かいたい。  ずっと、僕らは特別な関係で繋がっていられると、今は信じられるから。  心配して覗き込んでくる合葉さんの手を取り、僕は立ち上がった。  それから、二人で意気揚々と街に飛び出していく。  空は突き抜けるような青さでどこまでも続き、その中心の光は、いつまでも眩く僕らを照らし続けていた。 《了》
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