00 夏野、、、

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00 夏野、、、

 夏なんて、滅んでしまえばいい。    うそ。やっぱり、夏野だけは滅びないで。  「それじゃあ、樽井くんも一緒に夏を滅ぼしてみる?」  ああ、どうして僕がこんないかにも面倒くさそうな誘いを受ける羽目になっているのだろうか。きっといや絶対に過去の僕が彼女に気に入られてしまったせいだろう。なんて窓の外の蝉の声を聞き流しながら、過去といってもほんの数時間前の己の行動を思い出した。
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