最終回

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最終回

41 母親は更に続けた。真実を聞かせる事が自分の務めの様に。 「そして、純子の想いが叶い二人は結婚したの。 子供が出来たのだけれども、三つ子を宿したの。 純子は子供の頃から身体が弱くて、お医者さんは『三つ子を産むのは、母体を危険にするから辞めた方が良い』と 言ったのだけど、純子は産む事を決意したのよ。」 その時、僕の目からも自然と涙が、滲んできた。 「赤ちゃんは無事に産まれたのだけど……………。」 と、涙は止む事もなく流れ落ちた。 母親は美乃さんから渡された、ティシュペーパーで涙を拭いた。 探貞事務所の宣伝用に作ったティシュペーパーが役にたっている。 私の本当の母親が自分を犠牲にしてまでも、私達三人を産んでくれた。本当に感謝の想いでしか無かった。 女性とはそれほど強く、優しい人達なのか! と想った時に、僕の目からも涙が溢れ出てきた。 それと、同時に男に生まれて良かったと、安堵もした。 「俊夫さんも病院に来る時、急いできたのね。 交通事故で亡くなったの。……………。それから…………」 母親は思い出しているのか?少し間が空いてから話出した。 「赤ちゃん三人をどの様に育てていくのかを親戚で話あったの。 純子の父親は純子が高校生の時亡くなったの。 母親は、高齢でも無いのだけれど、病気が重く孫を引きとる事は出来なかったの。 俊夫さんの両親も経済的な理由もあり、孫を引き取るのが無理だったの。 私は、出来れば三人を引き取りたかったのだけど、‥‥ 現実には無理だったの。 美乃のだけ引き取ったの。 男の子二人は、一卵性双生児で別々の家族と養子縁組をしたの。 その時の、日記がこれです。」 と言って母親は、僕に古い日記帳を差し出してきた。 そこには、私の養父母の名前と住所、修君の養父母の名前と住所も書いてあった。 そして、事の成り行きが、詳しく書いてあった。 これを見る限り、私達は三つ子に間違いは無いと確信した。 では、何故最初に母親は「おそらく」と言う言葉を発したのか? 疑問であったが、事が事だけに慎重に答えたのであろうと、思われる。 私達は三つ子であると確定した。 この事を、修君にも知らせなければいけない。 想い起こせば、三つ子の兄妹とも知らず、修君は美乃さんの事好きになり、ストーカー扱いされた。 美乃さんは僕も事を想ってくれて、僕は修君と美乃さんをカップルにしたいと想い、兄妹で三角関係を築いていた。 三つ子と知らずに、付き合っていたらどの様な事になったいたのだろうか? この様な事が現実にあるのだろうか? 「事実は小説よりも奇なり」と言う言葉があるが、本当にあったら と思うと怖くなるのは、私だけだろうか? 此の小説はここまでと致します。 読者の方は、「何これ⁉️」と想う人もいらっしゃると想いますが このまま続けても、長くなるだけなので、此の続きは、続編で書きたいと想ってます。 ご精読有難うございました。 今後の、探偵 杉田公一の活躍にご期待ください。 どんな事件が待っているのか?いないのか?は 次回作のお楽しみとします。 では、またの機会を楽しみに。 「さよなら、さよなら、さよなら」 このフレーズご存じの方は、かなりのお年頃です。
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