ガーディアン・シスターズ

2/50
前へ
/51ページ
次へ
 今日の午後のことだった。  乱れた制服姿の女子高生が、裸足で署に駆け込んできた。  そして受付にいたジュンナに、息を切らしながら何か言おうと口を開きかけ、しかし何故かためらったように逡巡し、結局口をつぐみしゃがみ込む。  そしてそのまま嘔吐した。  しかし彼女の胃には何も入っていないらしく、苦しそうな彼女とは対照的に吐き出されるのは胃液ばかり。  少女はむせび泣き、慌ててジュンナは駆け寄り背中をさする。  肩で息をする彼女に声をかける。  「大丈夫だよ。大丈夫だからね。」
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加