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「愛する人と共に歩む未来を見据え、私は日々精進してまいります。
愛する人を守るため、様々な知識を学び、知恵をつけ幅広く経験を積み、徳を高め慈愛に満ちた成人男子になれるよう努めます!」
ワォ!
冴島くん、まるで大物舞台俳優の見せ場のようなオーバーリアクション。
メラメラと燃え上がっていますね。
其れも其のはず、頭の中ではミドリ先生のフラメンコが離れませんから。
赤色のスカートが揺れボリューミーなフリルが、荒波かのように大きくうねりを上げる!
リズミカルに小刻みな軽快音を打つ手拍子、
パンパン パパパッ パンパンッ♪
地を震わせ這い上がって迫りくるステップ音、
タン タタタン タン タンッ♪
二つの轟きは否応無く熱情を湧き起こす!
「私はもう、ミドリ先生しか考えられないのです。貴方以外の女性は愛せません!
どうか私の思いを受け止めて貰えるよう夢に抱いて!」
校長先生、たらっと流れた冷や汗を拭いましたね。
チラチラッと司会の教務主任を伺いますが…
彼は切ない表情で天を見上げています。
教務主任は冴島くんのYMCA大学合格を支えた陰の立役者。海外の大学を受験する生徒をサポートしてきたベテランです。
受験の準備段階から冴島くんの恋心を承知していたのですね。
なぜなら冴島くんの大学出願時の自己推薦文であるエッセイは、なんとミドリ先生への愛で溢れていたという。
純朴さに心打たれて感極まる教務主任。
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