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「え、何これ?」
テーブルの上には、プラスチックのザルに入った雑草みたいな奴とその横にハチミツが置いてある。
佑香は思った。
さっきまでの一連の流れから『騙されたと思って、この雑草にハチミツかけて食べてみて』なんて言われるんじゃないかと。
こんなの、どう見ても美味いわけがないじゃん。
で、いざ食べてみたら案の定、ちっとも美味しくないんでしょ?
結果、騙されたっていうオチ?
ちょっと嫌だな、どうやって断ろうかな、なんて考えていたら、若菜がニコニコ笑顔で、
「佑香って明日誕生日だったよね。おめたん」
「え、私の誕生日、覚えててくれたの?ありがとう!」
ってことは、この雑草、私への誕生日プレゼントってこと?
どうリアクションしたらいいのか分からないまま、微かな笑みを浮かべることしか出来ない佑香だったが、若菜はテーブルの上の草について話を始めた。
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