伊賀のセクシー忍者

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伊賀のセクシー忍者

 ボクは、この春より東京都下の田無(タム)市にある魔界野小学校に勤務する新人教師だ。  名前は空牙(クウガ)小次郎という。もちろん甲賀忍者とは(えん)もゆかりもない。  現在、ワケあって6年Z組の担任を任されていた。  今朝も早くからバタバタしていた。 「あのォ、ボクはこれから学校へ行かなくてはならないから先に出かけるよ。お蘭はあとから校長室へ行って転校の手続きをしてね」  ボクは急いで着替えながらお蘭に断った。 「心得た。致し方ない。お蘭も同行しよう」  まるで水着のような露わなコスチュームのまま立ち上がった。  セクシー忍者の装いで水着に鎖かたびらのような防具をまとっている。むやみに露出が激しいコスチュームだ。  可愛らしいピンクのランドセルを背負って登校する用意が整ったようだ。  確かに小学校では私服もオッケーなのだが、こんなに派手でエロティックな衣裳は論外だ。 「いやいや、どこのコスプレイヤーですか。そんなセクシーな恰好で、どこのコスプレイベントへ行く気ですか?」 「なにィ、小次郎はもっとエロティックなコスチュームがお望みか」   ランドセルを下ろし、水着みたいなトップスを脱ごうとしている。 「ちょッちょっと()せェ。どんな恰好をする気だ」 「フフゥン、小次郎。片乳を見せるタイプがお望みか」  お蘭は妖しく笑みを浮かべトップスを脱ごうとした。 「おバカさんか。ボクはそんなロリコン教師じゃないんだ」 「ぬウゥ、では、お蘭にどうしろと?」 「とにかくそんな半分裸みたいな恰好で小学校へ行くなァ!」 「何をォ。では全裸で登校しろと申すのか? しょうがないヤツだ」  今度はパンツまで脱ごうとした。今にも(なまめ)かしい桃尻が見えそうだ。 「脱ぐなァ。全裸になってどうする気だ。おバカさんかァ」
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