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別に禁じられていたわけではなかったけど、両親の手前、先生はみずから門限を決めて、それを守っていたからだ。
そう、わたしたち、この3年はとっても清い関係だった。
キスとハグは数えきれないほどしたけど。
いつも、もっと一緒にいられればと思っていたから、一晩中、過ごせるのが嬉しくて、わたしはついはしゃいでしまう。
先生はそんなわたしを蕩けそうな顔で見守っていてくれる。
「こっちにおいで」
シャワーを浴びてバスルームから出ると、ソファーに腰かけていた先生は、ぽんと隣を叩いた。
わたしが言う通りに座ると、先生は肩に手を回して、わたしを包み込み、そして抱き寄せた。
「心臓、ドキドキしてる」
照れ隠しにそう言って下を向くと、先生はわたしの頬に手を添えて、顔を上げさせた。
「小春……」
「なんか……」
「ん?」
「まだ信じられない。あの、古文の津村先生と付き合ってるなんて」
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