3・デート、ではない?

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 あ、デートではないのね。  まぎらわしいな、もう。  なんだか、あの日以来、ずっと先生の手の内で踊らされている気分。  でも……  動物園、楽しかったから、まあいいか。  それより、気になっていること、訊かなきゃ。 「ねえ、先生、なんでウエイターさん、しているんですか? それがどうしても知りたかったんです」    彼はテーブルに両肘をついて、手の上に顎を乗せた。 「訊きたい?」 「はい、それはもう」  イタズラっぽく、目を輝かせる先生。 「どうしようかな。もし、言わなかったら?」 「今、心臓発作が起きて死んじゃったとしても、先生にとりつきます。謎がとけるまで」 「執念深いんだな。案外」 「そうみたいです」  先生はニッと口角を上げた。 「いや、実に面白い。梅谷といると、ほんと飽きない」 「だから、もうそんなに焦らさないでくださいよー」
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