3・デート、ではない?

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「でも学校のみんなが知ったら、驚きますよ。先生、学校とまったく雰囲気が違うから。学校ではわざとダサくしてるんですか?」 「ああ、そうだよ。容姿のことで無駄に騒がれたくないんでね」 ふーん、自分がイケメンだって、ちゃんと自覚してるんだ。 「副業も知られたくないから、学校の人間が行かなそうな店を選んだし。まあ、知り合いがやってたってこともあるけど」  確かに、よほどの金持ちか食通しか行かない店だ、あそこは。  料理にワインを合わせると目玉が飛び出る金額になる、と高級レストランに行き慣れている父もこぼしていたぐらいだし。 「でも、それなら、声かけなければよかったのに。気づいてませんでしたよ、先生だって」  「まあ、そうなんだけどね」  先生は顔を少し傾けて、じっとわたしを見つめた。
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