4・モヤモヤの正体

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 えっ、そうなの? 「へ、へえ。物好きがいるんだね」 と、何気なく振る舞ったけれど、内心は穏やかじゃなかった。  家に帰ってからも、千春の言葉が頭から離れなかった。 ――ツム先、人気あるらしいよ。  わたし以外に津村先生に興味を持つ子がいるなんて。  モヤモヤが収まらない。  まだ他にも、モヤモヤの原因はあった。  それは、先生と学校以外で会う口実がなくなってしまったことだ。  鬼特訓から解放されて、セイセイするはずだったのに。  なんだか、たまらなく寂しい。  こんな気持ち、初めて。  心が居場所を失って、身体中をさまよっているみたい。  困ったな。  たぶん、好きになっちゃったんだ、わたし。  津村先生のこと。  あーあ、よりによって10歳も年上で、わたしのこと、ガキどころか子ザルだと思ってる人を。    もー、最悪。
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