都市伝説に変人転校生が食いついた!?

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 その時、海斗と悠馬は、教室の後ろで月刊『THE DANCE』を眺めていた。  今月の特集は悠馬が推しのK-pop女性アイドルグループ『JUNY』と、海斗が大ファンの男性ダンスボーカルグループJET STAR、そしてJET STARのプロデューサーで、ダンスボーカルのレジェンドTAKUMAだった。  海斗はTAKUMA様のインタビューに興奮しまくっていた。 「かっけぇよな、JET STAR! TAKUMAが桜台小出身って噂本当かなぁ。ダンス上達のコツは、鏡に写る真の自分を見つめることだって。深くね?」 「鏡って言えばさー」と悠馬が目を輝かせる。 「うちのダンススタジオの鏡に触れた奴は、必ずスタジオを辞めるって都市伝説知ってる?」 「悠馬の都市伝説は95%デマじゃん」 「今回は5%の方。何せ情報源は去年の生徒会長高瀬先輩って噂だぜ?」  今は中1の高瀬先輩はギャグマンガのガリ勉実写版みたいな人で、嘘かホントかポッピンダンスが超絶上手いらしい。 「つか、それも噂って、どんだけ怪し……」 「興味深い」  海斗の声にかぶせるように、突然背後から声がした。  振り向けば京極蓮がのそりと立っていたのだ。
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