不思議な石

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私は女優になる夢を捨てきれず、大学に通いながら俳優養成所にも通って演技の練習に取り組んでいた。 そんなある日、私はフューチャープロモーションという芸能事務所から声をかけられて、俳優養成所を卒業してフューチャープロモーションに所属することになった。 私の担当マネージャーが仕事を探してくれていて、ある日映画の主演女優の募集オーディションがあってマネージャーが応募し、私はオーディションを受けることになった。 オーディション当日、やはり私は極度の緊張感に襲われていた。 こんな時私はいつものように湊海からもらった石を両手でしっかり握りしめて1分間目をつむった。 するとさっきまでの緊張感が嘘のようになくなって、私は平常心を取り戻していた。 オーディションで私は審査員の質問にはきはきと答えることができて、演技審査で審査員から指示された演技も落ち着いてこなすことができた。 このオーディションで私はみごと合格し、映画の主演の仕事を手に入れた。 映画の撮影中も緊張した時は、湊海からもらった石を両手でしっかり握りしめて1分間目をつむって、緊張感をほぐして撮影に臨んでいた。 そのかいあって私は自分の思っているような、感情のこもった演技をやり切ることができた。 そして公開された映画は大盛況となり、私は日本アカデミー賞の主演女優賞を受賞することができた。 私は出演2作目の映画の仕事が入って、映画が完成して公開初日、舞台挨拶のために舞台に上がった。 この日私は高校の頃からの親友の湊海を舞台挨拶と映画の上映に招待していた。 映画が終わると私の控室に湊海が顔を出してくれた。
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