委員会決め。

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尻もちを突かせた女の携帯を 奪って写真をみてみると 確かに2人は顔を近づけて キスしているようにも見える。 でも…… 「これ、嘘じゃないの?」 「は!?あたしはちゃんと聞いたのよ!?」 「あんたの意見ばっかり 押し通して葵乃さんの意見も何も聞かないで?」 「っ…」 「自分が正しいって思ってる人は大概 間違えを起こしてしまう。 今のあんたのように。 これはただの計画のうちの一つじゃないの? だって…」 「!、み、みちゃ駄目!!」 もう一人の女があたしの横から携帯を 奪われてしまった。 「そこまでみられたら駄目なものなんだね。 でも、もう遅いよ。 葵乃さんのフリをして自分の彼氏に 頼んだみたいだし。」 「う、そ…じゃ、嘘をつかれてたのはあたし?」 葵乃さんは、ズルズルと崩れて 尻もちをついて頬に涙を流す。 「葵乃さん」 あたしは泣いてる葵乃さんにハンカチを渡す。 ハンカチを受け取る。 「あたしは、葵乃さんの事信じてるから」 「く、るるぎ、さん…が、笑って、る…?」 あたしは、ニコリと笑い鞄を持ち直して その場から背中を向けて歩きだした。 「調子に乗らないでよ…枢木さん」 後ろで、尻もちをついた絵理ちゃんが囁いてたことも知らずに。
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