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解説
『小指』、いかがだったでしょうか。
こちらはツイッター上で行われた、『匿名超掌編コンテスト』に参加した作品です……ですが、一人の方から「最後の一文の意味が分からなかった」と言われましたので、ここで解説します。
背景にあるのは、平均寿命22歳と言われる江戸期の吉原女郎の過酷な生活、そして梅毒流行です。
つまり、「やがて身を損ない、花の命を散らすは遊女の定め」=「指を損ないたくないばかりに一計を案じた鶴丸だが、やがて梅毒の進行により身体の欠損が進み、若いうちに亡くなる」という意味です。
なんだかんだ、辻褄合わせのために本物の指も失くすかもしれませんね。
これは、語られている物語の時点ではまだ起きていない、ある程度不確定なことで、物語にどの程度反映するかなあと思ったのですが。
コンテスト時には500字制限がありましたが、エブリスタ掲載時には特にそういうのはないし。……と思いつつも、グダグダ長くなってキレが悪くなりそうな気がしたので、そのまま載せてみます。微妙な余白の残る行間の余韻(?)を楽しんでいただければと思います!(^o^)
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