31.はらぺこサキュバスと性欲の強い男エルフとサキュバスの力

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31.はらぺこサキュバスと性欲の強い男エルフとサキュバスの力

「あれぇ……?」  目が覚めると、夕方だったはずなのに窓の外は朝になっていて、わたしはレイモンドさんのベッドで寝ていた。あれ? わたしレイモンドさんとえっちしてたっけ? と思ってシーツをめくると服はちゃんと着ていた。 「服は着てる……けど下着はいてない!! なんで!?」  わたしは昨日のことを思い出そうとした。昨日はお買い物して帰ってきたらレイモンドさんに下着を貸して欲しいって言われて、ちゅーをおねだりする代わりに貸してあげて、それから自分の部屋に戻ったら、隣で一人えっちを始めたレイモンドさんの快感が淫紋で伝わってきちゃって、気持ち良すぎて気絶しちゃって……そこまでしか覚えてない。それからレイモンドさんの部屋に行ってベッドで目覚めるような何かがあったはずなんだけど……。 「おや、起きましたねシルキィ君」 「レイモンドさん。おはようございます。あの、わたしベッド使っちゃってて……」  下に行っていたらしいレイモンドさんがドアを開けて戻ってきた。 「君一人くらい一緒に寝ていても狭くなんかないので大丈夫ですよ。それよりもう大丈夫なのですか?」  大丈夫。何がだろう。 「君、昨日はとても様子がおかしかったんですよ。何も覚えていませんか」  わたしの隣に腰かけて、レイモンドさんは心配そうに覗き込んでくる。ふわぁ~、今日も顔がいい。 「えっと……すいません。ここに来てからのことは覚えていません。その……レイモンドさんの感覚が淫紋からすごく強く流れ込んできて、わたし気絶しちゃったんです。そこから先はさっぱり……」 「ああ、やっぱりそうだったんですか。申し訳ない。慣れないことをしようとしていたからそっちに気を取られて、快感の共有のことが頭から抜けていましたね……。昨日君は私の部屋に来て、私になにかおかしな術をかけて、私を屈服させたんですよ。それは覚えていないんですね……」  え? 嘘。 「術? 屈服? え? わ、わたし、何しちゃったんですか!?」 「君は来たときからもうおかしくて……眼球の白目と瞳の色が反転してしまっていました」 「目の色が? えっと、それは種族の特徴です。今は尻尾と角とおんなじで、人間みたいに見えるようにしてるんです。目でサキュバスってバレちゃうと生活しづらいので……」  本来はこうです、と目の認識を一回解く。自分では見えないが色が反転したはず。レイモンドさんが一瞬ピクっと瞬きをした。 「なるほど。見え方を取り繕える余裕のある状態ではなかったということですね……。強制的に言うことを聞かせるような術を使われた感覚があったのですが、それもサキュバス特有のものなんでしょうか」 「それ、催眠です。一人前になったサキュバスが使えるようになる術で、今まで一度も使えたことなかったんですけどっていうか、わ、わ、わ、わたし、何しちゃったんですか……?」  顔から血がサーっと引くのを感じた。屈服って何? わたしレイモンドさんに何したの? 聞くのが怖い……。 「は、その。恥ずかしいんですが……犬に、その、犬になれと言われて、あの、私が犬になったというか……」 「わ、わわわわ……ご、ごめんなさい……! わたし何ということを……!!」  あまりのことにわたしは謝るしかできない。年上の男の人に犬になることを強要したの!? わたし!! ありえない! 罪悪感とか、大好きな人相手にやらかしたことに対する絶望とかいろんな気持で胸がいっぱいになって涙がぶわっと出た。 「シルキィ君! そんなに気に病まないで!! そもそも淫紋のことを忘れておかしなことをした私が悪いんですから! それより、これは君が一人前のサキュバスになったということではないですか? 今もその術は使えそうですか?」  謝る私を抑えながら、そう言ってくれるレイモンドさん。なんて優しいんだろう。 「ひっく、わ、わかりません。全然覚えてないから、どうやったかもわかりません……」  覚えてないけど、レイモンドさんの催眠が解けててよかった……。ずっと犬にしたままだったら今のわたしには戻せないから。 「そうですか……。もしかしたら、その催眠というやつで私の狂化を抑えられるのではないかと思ったのですが」 「あ……!」  そう言われてみればそうかもしれない。どうしたらコントロールできるのか、またおねえちゃんに聞く必要がある……。 「ね、もう泣かないでシルキィ君。私は大丈夫だし、君がサキュバスとして完成するならそれは君にとっては喜ばしいことではないですか?」  レイモンドさんは、わたしを抱きしめて背中を大きな手でぽんぽん叩いてあやしてくれる。優しい……うう。好き……。 「これ以上自慰を試すのはやめにします。シルキィ君が何かしている時に快感が流れ込んでしまったら大変だし、どうせ共有するなら君と抱き合ったほうがずっといい」  そんな優しいことを言って、レイモンドさんはわたしの涙を口でちゅっと吸ってくれた。 「わ、わたし。頑張って自分で催眠使えるようにします。それでレイモンドさんの苦しみが和らぐなら頑張りたい。それで昨日のこと、許してくれますか……?」 「許すも何も。私は怒ったりしていませんから……」 「レイモンドさん……」  たまらなくなって、わたしはレイモンドさんにキスする。キスしたくなった。今度はべろべろしたいやらしいやつ。 「ちゅ……、んちゅ♡ ちゅっ♡ ちゅっ♡」  夢中でキスしてると、レイモンドさんの大きな手がスカートに入ってきてお尻を撫でて来た。あったかい……。 「はぁ……。お尻、冷たくなっちゃってますね」 「あったかくて気持ちいいです……、もっとあっためてください……♡」 「いいですよ。下着を奪ったのは私ですし、これくらいならいくらでも」 「んっ……♡ んっ……♡ ちゅっ……♡」  わたしはレイモンドさんの舌を存分に味わう。彼の手がわたしのお尻をふにふにむにむにと楽しむように揉んでいくと、太股がまたとろとろした雫で濡れていくのを感じた。昨日あの後、たぶんえっちしたんだろうけど全然覚えてないんだ……。 「レイモンドさん。わたし、犬にした以外に何か言ったりしたりしましたか……? 何か恥ずかしいことさせたり、言わせたりしませんでしたか……?」 「…………大丈夫。普通に、たくさんしただけです。大丈夫」  ちょっと間があった。多分何かあったんだと思う。でもレイモンドさんは言う気がないみたい。だったらわたしもこれ以上聞かないことにする。 「わたし、レイモンドさんがすごく欲しかったんです。欲しすぎて、無意識にここに来ちゃったんだと思う。でも全然覚えてなくて寂しいから、シルキィのこと、レイモンドさんでいっぱいにしてくれる?」 「いいですよ」 「んっ、しゅき……♡」  わたしは、ベッドに座ったレイモンドさんの膝の上にまたがる。片手で彼の肩につかまり、もう片方の手でズボンの前を寛げると、大きなのがぶるんと飛び出して来た。わたしはそのまま腰を下ろして愛しいそれを咥えこむ。 「ん♡ んぅ♡ んんっ♡♡ ふぅんっ……♡♡ あ、あったかぁい……♡♡♡」 「昨日からずっといっぱいしてるけど……痛くなったりしていないですか? 今更ですけど……」 「大丈夫れす……♡♡ それより、レイモンドさんをいっぱい感じてたい……♡♡」  確かにちょっとひりひりするかもしれない。でもわたしをいっぱいに拡げてぴったり収まる感覚はとても安心するもので、いつまでもこうしていたいと思えた。 「なら落ち着くまでこのままでいましょう。我慢できなくなったらまたたくさん出し入れしてしまうかもしれないけど……」 「そしたらいっぱいイきます♡」 「ふふ、あ、いけない。また音を消すのを忘れていた……」  レイモンドさんが指を鳴らすと、空気が変わる。そのあと小一時間、わたしたちはとろとろに交わり合った。
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