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あまりに意外なワードに一瞬息が止まった。
「中学?中学って・・何のこと?」
「キミ、段中でしょ?」
ダンチュウ・・段原中学は私が通っていた中学校。隣県の政令指定都市の中でいちばん大きな区にある公立中学校。
その段原中学を・・その時の私を・・知ってる?
「どうして・・?どうして知ってるの?」
「オレも段中だったんだよ、キミのいっこ上。夕暮さん、バスケ部の松田のファンだったでしょ?オレ松田と同じクラスで友達だったんだ」
憧れの先輩だった、バスケット部の松田さん。
かっこよかった。くっきりとした目鼻立ち、身長も高くて、学校の中で一、二を争う人気者。私も、大勢いるファンの一人だった。
バレンタインには同じクラスのファン仲間と一緒にチョコもあげた。
廊下ですれ違えば恥ずかしげにちょこんと頭を下げた。私なんかに振り向いてくれることはないとわかっていたけど、存在くらいは認めてほしいなと、思っていたが・・
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