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「化粧もさ、最低限したほうがいいレベルのことはしたほうがいいと思うよ、でもさ、どこまでが本当の顔かわかんないくらい塗っちゃったらさ、意味ないんじゃないの?誰だかわかんないじゃん。顔を変えたい、きれいになりたいって、整形してる人結構いるんだろうけど、それじゃあ生まれ持っての個性が無くなっちゃうじゃん、そう思わない?」
たしかに、須藤さんの言う通りかもしれない。
人はみな個性がある。それはこの世に生れ落ちる時に与えられたもの。美しかったり、特徴が薄かったり。でもそれらは立派な個性なのだ。運命が与えた、個性なのだ。
「そりゃ世の中は、かわいいとかかっこいいとかいう人は得するみたいなムードになってるよね。でもね、最後はやっぱり人間性、中身なんだよ。いくら美人でも性格悪い奴って嫌われるじゃん。普通の顔だって良い人ならそのほうがずっといい」
その通りだ。私は大きく頷いた。
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