玄愛Ⅱ《炯side》

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「あ…あぁ…哀沢くんが、きたぁ…」 「まだ奥じゃねぇぞ」 「アッ…まだ、入る…の?あっ…アァッ…あ、ぁ…」 そう言ってこれ以上入らないぐらい腰を押し付けた。 「おい…マジかよ。お前もう勃ったのか?」 「言わ、…ないでっ…だって気持ちいいんだもん。早く動いて、…哀沢くん」 2回目のセックスでこんなに感じるなんて、これからお互いの良い所を開発していけるなんて胸が弾むなと思いながら山田の細い腰を掴んで、激しく腰を動かした。 「アッ、あっ!…んっ、激…しッ…アァッ!ん、あっ…」 しばらくして体位を背面座位に変えて、山田の両乳首を後ろから指で摘み耳を舐めながら耳元で囁く。 「下見てみろよ。俺のをこんなに咥えて締め付けてきてる。イヤらしいな」 「あっ…ん、アッ…は、あっ、ん…」 そう言うと山田は繋がっている秘部をヒクヒクさせる。 そして硬くなってる山田のモノを後ろから扱いた。 「あっ、や、だぁ…アァッ、動いてっ、手…止めて」 俺は山田を無視して片手は乳首を、もう片方の手は山田のモノを扱いた。 「アッ…や、だ!やだぁ…!あっ、ん…哀沢くんのでイキたいっ…アッ、あっ…一緒に、イキたいぃ!」 そう懇願され手の動きを止め、山田の両腕を俺の両腕で押さえて固定し、下から激しく突いた。 「アァッ!あっ、速、ぃ!あっあっ、気持ちい!哀沢、くん!…あっ…アァッ」 部屋中にパンパンと激しい音が何度も広がる。 山田は俺に寄りかかり体重を乗せてきたので、俺は山田を支えて布団に背中をつけて寝そべり山田の耳を舐めながら腰を動かした。 「…出すぞ」 「出してッ…あっ、俺の精液と…あっ、ん…アァッ、哀沢くんの…精液、混ぜ…てッ…!」 俺は両腕を山田の体に回して抱き締め、これ以上無いくらい腰の動きを速くして下から突き上げ続けた。 そして俺の精液を山田の奥ギリギリまで侵入させた。 「あぁぁ…!あっ…熱、い…哀沢くんの、入ってきたぁ…ピクピクしてる…まだ…出てるッ…」 山田はそれに興奮してまた絶頂に達した。 それからまた体位を変えて何度も抱き合った。 お互いに時間を忘れて絶頂を繰り返しそろそろ意識が切れそうになった時、俺は動きを止めて山田を見下ろして言った。 「いいか山田。お前は誰も好きにならないと決めた俺に、再び好きという感情を甦らせた。その責任は取ってもらう」 「どうすれば…いいの…?」 俺は山田の問いかけに応えず無言になる。 静まる部屋で、俺と山田の荒い呼吸の音だけが響く。 もう二度と恋なんてしない。 そう決めた。 だけどもし再び恋をするのなら、これを最後の恋にする。 そう決心した。  俺の髪の毛からゆっくりと汗が滴り、それが山田の体に落ちた瞬間、俺は呼吸を整えてから言った。 「一生俺の傍にいろ」 山田は笑顔で応える。 「うん。愛してるよ、哀沢くん」 俺を苦しめた大嫌いな「愛してる」という言葉が胸に刺さる。 あんなに何年も俺を苦しめ続けたワードを、山田はいとも簡単に俺を癒やす言葉として上書きした。 山田からの「愛してる」が俺の胸の奥を温かくしてくれている。 もっと、欲しくなるほどに求めてしまう。 そう実感し、恋愛は至高なのだと気付いたことに自分でも驚いた。 俺は嬉しさを隠しきれず、笑った。 そんな俺を見て山田も笑顔になった。 行為が終わってから山田は少し眠った。 俺は余韻に浸り興奮して眠れなかった。 しばらくして山田が目を覚ました。 「おはよう山田」 「おはよう哀沢くん」 そして山田は俺に体を近づけて、上目遣いで笑いながら昨日のことを話した。 「ねぇ哀沢くん、今めっちゃ頭ガンガンするのにさぁ俺の神経すごいよ。昨日のこと全部覚えてる。凄くない?」 そして俺は山田を抱き寄せて問いかける。 「どこまで覚えてる?」 山田は体を起こして俺の耳元で囁いた。 「愛してるよ、哀沢くん」 そう言われお互い見つめ合い、俺は「合格」と言ってキスをした。 「これからよろしく。山田」 「うん」 これからは山田を一生大切にする。 俺の底に沈めていたこの感情を溢れさせた山田を―… なぁ、雅彦 「愛してる」っていうのも悪くないもんだな。 この日俺と山田の仮契約が終わり、俺たちは恋人同士になった。
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