はじまり

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はじまり

私はストーカーである? 自覚症状があるわけではない。 そういう風な声が周りから聞こえるだけだ。 「あの子またストーカーしてたらしいよ」 「まじで?ほんとやばいね」 「うわっ!こっち見てるよ」 「あーこわいこわい」 また言ってる。しょうもないなー。 私のどこがストーカーなんだか。 ただ心配してついて行ってるだけなのに 好きな人を見守るのは真っ当な理由でしょ? もしかしたら、私が見てなかったら殺人とか拉致とかされるかもしれないでしょ。 勘違いされるのはちょっと癪にさわるな。 こいつらにちょっと意地悪してやろかな。 まぁ何もしないけど。 同じ土俵に立つのは馬鹿馬鹿しい。 私のやってることを理解してもらおうなんて、そんな贅沢なこと考えもしない。 私は私の正義をまっとうするだけだ。 それだけのこと。 「それじゃあ、今日もいつも通り見守るとしますか。」 そうして、私の『みまもり警備』が始まる。
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