あなたのいる世界(詩)

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あなたのいる世界(詩)

 会社から帰る  君が部屋にいる  君が部屋にいるまま  ずっと年月(とき)は過ぎていく  君の姿を認識するとき  僕はなぜか不可解な思いに打ちのめされる  なぜ君は ここにいるのか  なぜ僕は ここに君と一緒にいるのか  頭の中がグルグルと回り  自分の住んでいる世界が  さっぱり分からなくなる    後悔  人はそれを通り過ぎたときに  人は怠惰のなかに  自分の居場所を失っていくものなのだろうか  薄れる意識の中で  あなたの面影が  大きく くっきりと 浮かび上がってくる  あなたは どうしているのだろう  どうして 一緒にならなかったのだろう  どうして……  どうして……  どうして……  僕は答えを出せないまま  自分の居場所を完全に失って  あなたの面影を見つめたまま  全ての意識を消していくのだろう 3844b655-d278-4d9c-9503-2db5805690e7
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