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俺の説明を聞いても監督は尚、唐突過ぎる話についていけないのか渋い顔をしている。
そう思われても無理はないと思う。自分ですら未だに信じられない。まさか俺が野球と同じぐらい、音楽が好きだったなんて。
「……まぁ、お前にとってはそれが、高校野球を続けてきた『意味』だったんだろうな」
なんとか納得してくれたらしい監督にこれまでのお礼を伝え、席を立つ。退室しようと出口の戸に手をかけた時、後ろから呼び止められた。
「中乃森。野球やってきて良かったか?」
「はい。良かったです」
俺の即答に監督は、ようやく心から納得したように笑った。
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