4-1 魅惑のケツ

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4-1 魅惑のケツ

④野田龍 32歳 看護師 俺の職場には3交代24時間体制で看護師が待機している部署がある。 必要に応じて入電に医療従事者が対応する必要があるからだ。 今までは女性のみが控えている看護師チームだったが、 夜勤帯に遂に1人男性が入ってきたそう。 それが野田だった。 何故それを知ったかと言うと、 同僚がその部署の看護師と上手いこと男女の関係になり、 俺に看護師情報を随時報告してくれるからだ。 誰が可愛いとか、 新しい子が入ったとか聞かされ、 乗り気を見せてるが… 実は全く興味はない事はバレていない。 野田は入って早々、 部署内のやり方に意見したり、 オペレーターに対して厳しいとか聞かされた。 まぁ俺はそんな事はどうでもよくて、 男性看護師ってとこにだけに興味があった。 まだ見ぬ男性看護師とはどんな奴なのか。 看護師チームの夜勤終了は朝8時。 俺は大体9時出社。 普通に会う可能性は低いから、 1時間早く会社に到着してまずはどんな人か確認してみることにした。 8時過ぎにブースから出てきた女性看護師たちに混ざり、 タイト気味に着た薄手のトレーナーに、 こちらもタイトな黒のストレッチパンツ。 ピアスも片方だけ付けてる。 髪はミディアムに軽くツーブロ、 俺と同じくらいの身長だが、 全体的に筋肉質なのが着衣の上からわかるまさに細マッチョ。 ケツが妙に盛り上がっているのを俺が見逃すはずはない。 喫煙所に入るのを確かめてすかさず入る。 「お疲れ様です〜」 何の面識もない俺から声をかけてみた。 「お疲れ様です」 「夜勤明け?」 「そうです。眠いっす」 「だよな」 「今からですか?」 「そうだよ」 「頑張って下さい」 「ゆっくり休んで」 「ありがとうございます」 そんな挨拶程度の事を何度か繰り返しても、 当然部署が違うから直接の関わりが薄い。 遠巻きにプリっとした上向きで反り返りそうなケツを見たり、 廊下でのすれ違いに挨拶したり、 そんなじれったい時間が過ぎる。 何度目かの朝の喫煙室で、 「俺、異動になりました」 龍の方から話しかけられたのはその時が初めてだった。 「どこ?」 「○○です」 それは隣県にある支社だ。 「通うの?」 「いや、引っ越します」 「そうだったか」 あのケツがもう見られないと思うと寂しい。 「三井さんって鍛えてます?」 唐突に聞かれた。 「いや〜家トレだよ」 「そうなんですね!スポーツは?」 「今はしてない」 「てっきり鍛えてるかと思って」 「そっちは?」 「ジム行ってます」 「やっぱり」 「わかります?」 「鍛えてる身体してる」 決してムキムキではないが、 ジムまたは何か現役でスポーツしてるのはわかる。 じゃなきゃあんなケツにはならないからね。 「ケツが筋肉痛です」 「鍛えすぎた?」 「まぁ…」 含みのある返事だった。 「かなりいいケツしてるもんな」 「昔からケツはデカいんです」 「俺も割とデカい方だったんだけどな」 「今もですよ!」 「何見てるんだよ?笑」 「自然と目がいっちゃうんですよ」 「そうかぁ」 「ジム行かないんですか?」 「ハードル高いんだよ」 「俺のジム行かないですか?体験ありますし」 チャンスは逃さない。 「一回行ってみるか」 「明日の夜行きましょう」 「わかった」 「ロビーで待ってますね」 俺は仕事終わりに一階へ降りると、 龍は待っていた。 19時 仕事の時とは違うスポーツウェアにスパッツ。 あのケツが一段と際立つのと同時に、 前側も強調されてる。 気づかなかったがなかなかの重量感がありそうだ。 歩いて10分ほどのジムで汗を流した。 ほぼほぼついていけなかったが、 久しぶりにいい汗をかいた。 ジムでシャワーも浴びて外に出る。 「三井さん、この後どうします?」 「野田は?」 「家まで歩きます」 「どこなの?」 「ここから30分」 「そんなに?」 「歩きましょう」 「俺も?」 「鍛えたついでに」 「しょうがないな」 少し後ろを歩いた。 ジムでまた少し張りを増したケツが揺れている。 大した内容の会話も耳に入らず、 事あるごとに俺は龍のケツしか見ていない。 「着きました!上がっていって下さい」 「ありがとう」 冷たいスポーツドリンクを飲みながら、 龍はケツや腰を自分でマッサージしている。 「痛いの?」 「いや、鍛えた後は解さないと」 「そういうもんか」 「マッサージします?」 「いいよ。俺は大して鍛えてないし」 「いいから、横になって下さい」 「わかった」 うつ伏せに寝かされ、 ふくらはぎから太ももあたりをゆっくり揉んでくれる。 ちょっと感じてしまい、 反応してしまっていたがうつ伏せだった事が功を奏した。 「ケツもやりますよ」 「ケツもマッサージするの?」 「いいケツしてるんで!」 軽くツンツンと臀部を突いた。 「わかった」 俺もスパッツを履いていたからケツは多少強調されていたかもしれないが、 そこまでじゃない。 「まだまだ柔らかいですね〜鍛えがいありますよ」 「今更ケツ鍛えてもな」 「腰回りも含めて、太ももやケツや下半身は大事ですよ」 「そうかぁ?」 「特に内腿」 「そうなの?」 「普段あんまり鍛えられない部分だから、リンパが滞ってしまって代謝悪くなるんです」 「鍛えないと太る?」 「太ります」 「嫌だな」 「でしょ?笑」 「最近少し太ってきたしな」 「溜まってるんじゃないかな?」 そう言うと、 龍は俺を仰向けにして太ももの内側の付け根をマッサージしだした。 その時は既に収まっていたからひとまずはよかったが、 さすがなマッサージが進むにつれて微妙に反応が復活する。 目を瞑って余計な事を考えずにわからない程度の半勃ちの状態くらいで何とか堪えていると、 「三井さん?」 龍はニヤニヤしながら俺を見ていた。 「どうした?」
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