雨が止んだら

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銀ちゃんが僕の頭に手を置いて、少しだけ体を反らした。腰を突き出してくる。先端を喉の奥に入れさせる。 「氷治……」 上がった息の合間に呼ばれると嬉しくなる。ようやくその気になったのだ。 「ン」 声を出して上を向くと、流れ落ちた汗が目に入ってちかちかした。しみて痛くて片目を閉じる。それでも感じている銀ちゃんが見たくて、一瞬動きを止めて、お湯に濡れた手で目を拭った。 銀ちゃんも顔を下に向けて僕を見てきた。いつの間にか頭に乗っていた手が後頭部に回っていて、引き付けるように力がこもっている。 やばい、と思った。良い意味での、やばい。 銀ちゃんに仕返しのつもりで始めたのに、僕自身が興奮していた。ドキドキするのとはまた違う、今すぐヤリたい、ヤッて欲しいと。衝動のような強い感情が湧き上がって来た。 お湯に浸かった下腹に分かるほど、ヌルヌルした感触が溢れていた。堪えられなくて、銀ちゃんの腿から離した手で擦る。 すると、銀ちゃんも手の力を強めてきた。髪に指を埋めてくる五本の指の腹が、しっかりと分かる。もっと奥に、とねだられているような、それでいて、銀ちゃんに犯されているような感覚に陥ってしまう。 舌の付け根や喉がねっとりし始める。そこを窄めて出し入れさせる。口の中も、喉の奥も、粘膜だ。敏感な部分には変わりない。 「ン、ン……!」 思わず声が出てしまう。苦しいけれど、気持ちが良いと思ってしまう。 右手は貼り付けるように銀ちゃんの下腹に置いて、親指の付け根で銀ちゃんを支えていた。左手は使い慣れていないから、自分で刺激するにはもどかしい。 「ごめんね、でも、もうちょっと……このまま」 銀ちゃんが余裕のない声で言ってきた。ぞくぞくっとした感覚がお尻を包み込んで、そのまま背中や肩を駆け上がる。
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