【プロット】熱帯魚マニアが、病気を診察する

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【プロット】熱帯魚マニアが、病気を診察する

 熱帯魚マニアの信也は、自宅にたくさんの水槽を置いている。  グッピーやエンゼルフィッシュなど、色とりどりの魚がゆらゆらと優雅に泳ぐ様子を眺めるのが好きである。  水草の入れ替えをしたり、水槽を洗ったりと手間をかけることも楽しみの一つである。  所狭しと積み重ねた水槽の中に、大きな金魚を一匹だけ入れたものがある。  日本ではポピュラーな金魚はとても手間がかかり、弱い魚だった。  「ヒスイ」と名付けたその金魚は、どうも病気になってしまったらしく最近元気がない。  心配のあまり睡眠不足に陥った信也の夢枕に、なんとヒスイが表れて語りかける。 「僕はもう長くありません。  とても良く面倒を見てくださった信也さんに感謝しています。  お見せしたいものがたくさんあります。  ぜひ、遊びに来て下さい」  と言った。  魚が好きすぎて、妙な夢を見てしまった、と呟いた信也は目を覚ますと魚になっていた。  そして水の惑星にいることがわかった。   惑星には陸地がまったくなくて、魚の皇帝が国を治めていた。 「わが国では、原因不明の病気が流行っている。  信也さんに調べて欲しい」  とお願いされ、ヒスイと共に水の惑星を探索するのだった……
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