桜と君
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桜と君
「綺麗だね、桜」 君は眩しそうに満開の桜の木を見上げながら言う。 「ね!でも、晴夫くんの方が輝いてるよぉ~」 「ふっ、なんだよ。優介くんってほんとふざけてるよなぁ」 ふざけてないよ。 でも、君がそんな風に笑っていてくれるなら、僕は気持ちなんて伝えなくて良い。 だけど、桜を見ていると、桜を見ている君を見ていると、あの日の君を思い出すんだ。 だから、僕は桜が嫌いだった。
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