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「しかもよりによって三美神だなんて!」
哲たち三人のことを指している。が、あくまでも『三美神』は呼び名に過ぎない。
「この野蛮人どもが! 神を騙る殺人鬼風情が!」
その実態は、無差別殺人鬼や連続殺人鬼を対象とする処刑人だ。国に認められた存在の彼らは、殺人鬼を見つけ次第、その場で手を下す。
文字通り、神のごとく容姿が整い、神のごとく残酷な存在だ。
神聖な神を信じる彼女にとって、三美神は神の名を利用するまがい物でしかない。
「ああ……ほんっとうに嫌。どうせここに来る前もたくさんの人を殺したのでしょう?」
事務員の瞳には、軽蔑が浮かんでいる。両の二の腕をさすりながら吐き捨てた。
「なんておぞましい……。そんな人を中にいれるだなんて、神がお許しになるはずがありません」
さげすむ言葉は、次第に、門を通る学生たちに伝染する。
「確かに……恐ろしいわ」
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