おおきくなったら

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おおきくなったら

「あやね、おおきくなったらこうくんとけっこんする!」   「ぼくもあやねちゃんとけっこんする!」    幼いふたりのそんな約束を、周りの大人たちは微笑ましく見ていた。子どもらしい、ただの戯れ言だと思って楽しんでいたに違いない。    だけどあたしは本気だった。    いつだって、心の底から浩太のことが好きだった。
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