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「アイス食べたくなるね」
りみちゃんが呟いた言葉に大袈裟に首を縦に振って、立ち上がる。この場にこれ以上居たら、私はきっとますます恋に落ちてしまう。りみちゃんと親友で居るのに、こんな最低な自分が嫌い。
「私買ってくるよ」
「お、じゃあ俺も行く。りみは、佐伯たちと掃除続けてて」
「おっけー! いってらっしゃい」
私の想像とは全く違う展開に戸惑う。りみちゃんもこんなに快諾すると思わなかった。りみちゃんは、嫉妬深く、自分のモノが他を向くことを極端に嫌がるのに。
「いいの?」
恐る恐る口に出せば、りみちゃんは何故かファイティングポーズをとって、キラキラな笑顔を私に向ける。目元のピンクのアイシャドウが反射して、視界がピンクに染まりそうだ。
「う、うん、じゃあ行ってくるね。佐伯くんたちのはなんでもいいかな、りみちゃんはどんなのがいい?」
「晴にお任せ〜!」
「わかった、いつも食べてるやつにするね」
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