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福田くんと並んで歩き出せば、心臓がやけにうるさい。ばくばく、どくどく、すきすき。違う、これは、男の子に慣れていないからドキドキしてるだけ。
好き、なんかじゃない。
「立石はさー、よくりみと仲良く出来るよな」
「え?」
「あいつわがままだし、基本的に女が嫌いだろ。自分が一番じゃなきゃタイプだから」
福田くんからの意外な言葉に足が止まりそうになる。確かに、りみちゃんはそういう気がある。唯我独尊な、可愛い可愛いお姫様。それで居て芯がまっすぐ。
かっこよくて可愛いりみちゃんは、私の憧れで。福田くんを気になるようになるまでは、確実に私の中の一番はりみちゃんだった。
「でも、りみちゃんは努力してて可愛いから。私は尊敬するよ」
「やっぱ、いいやつだな立石。そう言える人ってなかなか居ないから、あいつはぼっちなんだよ」
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