きらめいて、恋

　考え込みながら歩いていた私の横で、福田くんはお腹を抱えて笑っていた。　

「ははは」
「え？　何、どうしたの？　変なこと言った？」
「いやぁ、どうしてそこまでりみのこと崇拝してんのかなぁって思ってさ。自分に自信があるやつなんて、大体みんなあんな感じだろ。自信があるから、背筋伸ばして好き勝手言うの。ただの自己中としか俺は思えないんだけど」

　どうして、りみちゃんの彼氏の福田くんがそんなこと言うの？

　りみちゃんの良いところを知ってるから、付き合ってるんじゃないの？

「福田くんがそんなこと言わないで！　りみちゃんは自分磨きしてあんなに可愛いんだよ。元から自信があったわけでも、何もせずあの見た目なわけでもないんだよ」
「知ってるよ、幼馴染だもん、俺ら」
「幼馴染、なんだ」
「そうそう。ちっちゃい頃は俺らの背中に隠れてさぁ。可愛かったんだよなぁ、あの頃は」
「今は可愛くないみたいな言い方」
「まぁ妹みたいで可愛いは、可愛いよ」

　さっきからトゲトゲとした福田くんの言葉に、なんだか私が傷つく。いくら彼氏だからとはいえ、ううん、彼氏だからこそ、りみちゃんのことを貶すようなことを口にして欲しくない。