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「どうしてそう言うこと言うの?」
「立石さんがあまりにもりみのことが好きだから。嫉妬?」
「りみちゃんは取らないよ」
「そっちじゃない、そっちじゃない」
ついつい苛立って言葉と共に、足取りが早くなる。福田くんはスラリとした足で、構わず付いてくる。
「どういうこと? 私、鈍感ぶりたくないんだけど。りみちゃんの彼氏のくせに変なこと言わないで」
「あー、なるほどね、そこから勘違いしてるわけね」
「勘違いってなに」
「なんで俺とりみが付き合ってると思ってるの?」
早歩きだった足がピタリと止まる。りみちゃんと福田くんが付き合ってると思った理由、ってなんだっけ?
「りみがそんなこと言ってた?」
もう、目的のコンビニは目の前なのに。錘が付いたように足が持ち上がらない。
「違うの?」
「違うよ。りみに嘘吐かれたんじゃねぇの?」
「りみちゃんは、付き合ってるなんて言ってない。でも、クラスメイトの子たちが」
「りみと俺の言葉よりそれを信じるんだ?」
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