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永遠の「今日」へ。7
罰を受けるのは当然だと心を殴られる日々が来て、私たちみんな粉々になる。
ちりじりになって二度と会えなくなる。
裏切りも偏見も差別も迫害も。
感情より疲弊が勝ち諦めてうつむく。
空を見ると指をさされるからと、爪先を見つめてノロノロと慣れない道を行く。
言われた通り、口を閉ざして息を殺して。
聞こえなかったね。
そんな歴史の足音。
警鐘にさえ、返事をするのはあの日あの場所にいた者たちじゃなかった。
ねえ、どうしてなの。
「死んじゃダメだよ。まだ、若いんだから。いいことだって、これからきっと、いっぱい、ある、か、ら、…」
「そんなの、1ミリも思ってないでしょ。絶望してるやつが、無理しなくていいって。疲れたな。…疲れた」
彼は、私と同い年だと言うのに、まるでヨボヨボのお爺さんのように、なん十年も生きてきた人のように、繰り返し言う。
しゃがれた声を潰して。
私なんかよりも、よっぽど、見てきたんだ。
聞かされてきたんだ。
経験してしまったんだ。
なん十年かけて一つずつ、を。
たったの数年ぽっちに、ぎゅうぎゅうに詰め込まれたんだ。
千の、針を飲むように。
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