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さくらさくら
さくらさくらの軽快な音楽が流れるとともに花びらが散りながら再集結して文字を作り出していく。
音楽が最後まで流れれば3つの文字が花びらで完成して無数のアイアンボールが流れ出てくる
のだが
真ん中だけが違う形になる。
そして脱力・・・・
0123456789桜花宝月光
これだけの絵柄がありながら確率変動は3と7のふたつだけだった。
だが、その爆発力は凄い・・・らしい。
らしい・・・・
そう、
私は3と7が3つ並んだことがない。
100円玉や500円玉を積んで左手でお金を投入口に入れると銀の筒状のアイアインボール拝借機に手を添えて少し上に上げるとアイアンボールが手のひらに落ちてくる。
それを器用に上皿と言われるスペースに流し込むのですが、今思えば中々の難易度があったと思う。
アイアンボールプレーヤーは器用さがないとできなかったのかもしれない(笑)
ところが、CR機なるものが登場するとパッキーカードと言うプリペイドカードを使用する遊戯台が現れ1000円、3000円、5000円、10000円という金種から選んでカードを購入し今まで100円玉や500円玉を入れていたところにあるカード挿入口に入れボタンを押すと自動的に上皿にアイアンボールが流れ出てきた。
アイアンボール拝借機からこぼさぬように受け取り上皿に入れるという遊戯台に集中できない作業をする手間が省け、アイアンボールによる手が黒くなるということから解放され、さらには“連チャン”するという。
そんなシステムを搭載して現れたのが
桜をモチーフに作られた
「花満開」という遊戯台
画面も小さく、ドットで表現されたビジュアルは一瞬地味に見えるが、桜の花びらが散っては集結する画面はとても綺麗だった。
この頃はラッキーナンバー制という遊技場のルールがあり「花満開」は確率変動である3と7のみというところが多かった。
わかる人はわかるが、知らない人はラッキーナンバー制?ナノソレオイシイノ?だと思うのでちょっぴり説明をしますと
決められた数字もしくは絵柄で大当たりした場合は、文字が揃って台から排出されたアイアンポールをそのまま使用して遊戯を続行して良いというもの。
それ以外は排出されたアイアンボールはその都度精算をしなくてはいけない。
ということ、今はこのルールを採用しているところは少ないと思われます。
なので、「花満開」で3と7が揃うということはドキワクだった。
ところが
揃わない
3と7どころか何も揃わない。
何度挑戦しても揃わなかった。
ちなみにパッキーカードは券売機で購入するため、最後の500円分のボタンを押した後、数玉を手に持ったまま上皿にあるアイアンボールを弾き飛ばす。
どゆこと?
と、思われる方も少なからずいるかもしれないのでまたもや説明を
最後の最後で絵柄が揃ってしまうと、ほとんどの遊戯台は中央下部にアタッカーと呼ばれる扉が開きそこにアイアンボールを一つ入れると15アイアンボールが上皿に戻され、それが10粒まで繰り返される。(最近の遊戯台ではもっと少ない)
なので、せっかく揃ってもアタッカーに入れるアイアンボールが無ければ虚しく終了してしまうので最後の回転で揃った場合はアタッカーが開いてから手に持った数個のアイアンボールを弾き飛ばしてアタッカーに入れることでアイアンボールを増やしつつ遊戯を続行させる。
運悪く、アイアンボールが無い状態でとてもとてもお熱いリーチになった場合は急いで券売機に走るしかなかった、もしくは当たってしまった場合はお隣にプレイヤーがいた場合は一掴みのアイアンボールをお借りして遊戯終了後にお借りしたよりも多めにお返ししたりした。
昭和のお隣さんにちょっと味噌を借りにいく的な感じでしょうか。
脱線しましたが
花満開
ドットのみで表現されていたのに演出が素晴らしくとても美しかったが、1000回転させても揃わず、桜の花は好きなのに嫌いになった。
実に、相性の悪い遊戯台だった。
爆発的な人気の為、定期的に新しい花満開が遊技場を賑わせ、ドットから液晶に変わりさらに液晶画面のインチも大きくなっていくにつれて、優雅さと美しさも増し、私の財布は春冷えとなった。
それは
新しい花満開の遊戯台が遊技場に登場すると前作への復讐を胸に挑むのですがその度に返り討ちにあい、やっぱり桜は嫌いだ!と思いながらもリベンジを狙っていた。
それなのに
桜が咲く前にあるニュースが目に入った。
花満開を世に出していたメーカーの廃業の記事。
新型コロナウィルスが猛威をふるいはじめて遊技場に行くことが無くなり私を桜嫌いにしたまま、リベンジの機会は無くなりました。
初代「花満開」を遊戯した場所も街の再開発により全く違う姿になり時代の流れを感じて少ししんみりしました。
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